2010/04/21

フランク・ブラングィン展

 昨年開館から50年を迎えた上野の国立西洋美術館。収蔵作品はフランスから寄贈返還された松方コレクションが基礎になっています。川崎造船所(現・川崎重工業)の初代社長松方幸次郎に蒐集のきっかけを与え、その指南役となったのが、英国人画家フランク・ブラングィン(1867-1956)です。松方コレクションの陰の立役者と言えそうな画家ですが、その名はそれほど知られていないようです。フランク・ブラングィン −伝説の英国人画家 松方コレクション誕生の物語−という秘話的なタイトルに誘われて、足を運んできました。

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 多彩な展示物があります。ブラングィンは画家というカテゴリーに収まりきらない芸術家だったようです。デザインも多く手がけていて、観ていてスッキリとしていて、かつ安心感がありました。絵画で特に印象深かったのが、海に浮かぶ船を描いた「海賊バカニーア」と「海の葬送」です。それぞれに良い作品ですが、すぐ近くに展示されていますので、2点見比べながら鑑賞しても味わい深いものがあります。

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 また、版画も良い作品が多かったです。特に木版職人の漆原由次郎が彫りと摺りを手がけた数点は木版画である事が信じられないような色彩でした。これらは、漆原氏の作品と言っても過言ではないでしょう。ブラングィン氏からの書簡も展示されていましたが、漆原氏が実に信頼されていたというのが、文面に現れていました。

 この他、様々な展示物がありブラングィンの多才ぶりが偲ばれます。それにつけ、ロンドンの倉庫に保管されていたブラングィンの数百点もの絵画を含んだ松方コレクションが、火事で全て灰燼に帰してしまったというのが、ただただ、ただただ残念です。

 当社にブラングィン展の割引券がありますので、差し上げています。